泰明画廊
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展覧会主旨

 本年(2002年)は、日本と中国との国交正常化から9月29日で30周年という節目の年です。
 2008年に北京オリンピックの開催が決定し、中国は今、高層ビル、地下鉄、高速道路と急速に都市開発を進めています。
 また、中国は世界最大の13億人の人口を抱え、国内総生産で世界7位の巨大な市場であり、輸出で同7位、輸入で8位を占めております。世界的な景気減速の中で、なお年7%台の実質成長を続ける中国は、昨年2001年に世界貿易機構の加盟が正式に承認されました。今後、市場の開放を進め、貿易の拡大を通じて、世界経済の再活性に大きな役割を果たすこととなり、日本との関わりもより強くなるのではないでしょうか。


 世界のアートは、パリなどのヨーロッパからニューヨークへと移っていきました。近い将来、5000年以上の歴史を持つ文化を基盤とした中国が、経済の発展と共にアートの中心になることは予測され、経済とアートは一体となって成長するのではないでしょうか。1989年の天安門事件後、ポスト89と呼ばれる芸術家たちは世界中で活躍をはじめています。抑圧された社会の中で生み出された模索を続けた中国の新しい表現方法は現代美術のひとつの潮流となりました。
 その中国と国交回復30周年を記念して、本年は様々な形でイベントが開催されております。我々も中国と芸術を通じて交流を深めるべく、清華大学美術院教授・副教授の作品展を開催します。
 エリート教育の伝統が根付いている中国では、大学にも明確なランキングがあり、その頂点に立つのが「清華大学」です。
 清華大学は本年で設立90周年を迎えその卒業生の中には、朱鎔基国務院総理を始め、中国政府有力者として要職に就く者も多く、そのことからも中国屈指の大学であることは言うまでもありません。
 清華大学美術院の教授・副教授は、中国国内においてホームレベルの画家であり、また同校からは世界規模で活躍するアーティストを数多く輩出しております。また、各国の芸術大学と姉妹校として提携しており、日本の東京芸術大学もその一校です。東京芸術大学学長の平山郁夫氏は日中友好協会会長であり、清華大学の名誉顧問も務めておられます。


 芸術を通じて、中国の感性や新しい美術の潮流を感じていただき、日本と中国の相互理解を深めるイベントとなれば幸いです。
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